第8章 販売促進活動と売り場づくり

[販促施策1] 販売キャンペーン

消費者の購買促進が最終目的だが、消費者対象、流通・小売業者対象とさまざまな形態がある。

販売キャンペーンとは
 明確なテーマや特定の販売目標に基づき、一定の期間、計画的に行われる組織的な活動をいいます。その目的は、最終的に商品やサービスの購入に結び付けることであり、即効性のある販売促進効果を期待して行われます。そのためには、消費者の購買意欲をいかに刺激し、購買の動機付けをすることができるか、消費者をいかに店頭に集めることができるかが重要となります。

販売キャンペーンの形態
 販売キャンペーンは、その対象により、次のような3つに区分することができます。

@消費者を対象
 新商品発売時をはじめ、定番商品の新規顧客の獲得、マーケット・シェアの維持・拡大、ライバルブランドからの防衛などを目的に行われます。メーカー、流通業者、小売業者それぞれが独自に行うこともありますが、3者が一体となって展開する場合が多く見られます。

A流通・小売業者を対象
 メーカーが流通・小売業者との連携強化を目的に行います。明確な販売目標を設定し、目標達成に応じてインセンティブを付与するなどして、流通・小売業者の販売意欲を高めます。メーカーとしては、自社商品の販売を強化し、拡販することが最終的な狙いといえます。

B小売業者を対象
 卸売業者などの流通業者が、新商品の発表をはじめ、商品の用途についての提案、売り場づくりの提案、販促手法の提案など、小売業者の販売活動の強化と連携強化を目的として行うものです。流通業者としては、取り扱い商品の販売促進が最終的な狙いといえます。

 この他にも、メーカー同士、メーカーと流通・小売業者、流通・小売業者同士など、複数の企業が共同で行うジョイント・キャンペーン(タイアップ・キャンペーン)があります。今後は、異業種同士のジョイントなども増加するものと思われます。