第12章 マーケティング・リサーチと解析手法

[リサーチの基本1] マーケティング・リサーチ

マーケティング活動上発生する問題の解決や意思決定を行うために必要なデータの収集・分析。

マーケティング・リサーチとは
 商品開発や営業活動といったマーケティング活動を進める過程で必要とされる意思決定や発生する問題点を解決するために、消費者や競合相手などの市場関与者を対象として、必要とされるデータを様々な手法によって収集・分析する一連の過程を意味します。マーケティング・リサーチが扱う領域は、市場の成熟化、個性化、そしてIT革命の進展などを背景に、ますます広がっています。マーケティング・リサーチの概要を5W1Hで説明すると、以下のようになります。

@WHO(誰に聞くか)
 消費者を対象とする消費者調査が中心ですが、企業・非営利団体などを対象とした調査も領域として含みます。

AWHY(なぜするか)
 リサーチの目的(=問題意識)であり、これが明確でないと調査結果も中途半端なものとなってしまいます。

BWHAT(何のためにするか)
 リサーチが明らかにすべき課題やテーマを示します。AWHYと同様、あらかじめ明確なイメージを持つ必要があります。

CWHERE(どこでするか)
 リサーチが対象とするエリアです。全国で行うのか、特定地域(例えば大都市圏など)で行うのかなどを決定します。

DWHEN(いつするか)
 リサーチの実施時期であり、設定時期が結果に大きな影響を与える場合もあります。

EHOW(どのようにするか)
 リサーチの方法論であり、訪問調査、電話調査、観察調査、グループ・インタビューなど様々な手法があります。調査課題や調査テーマによって最適な手法が選択されることになります。