使用実態調査(U&A調査)
業界や貴社の課題を最適にカスタマイズ。
使用実態調査の最適な提案を致します。
使用実態調査とは、企業ドメインの製品・サービスの購入や使用実態や意識を把握するマーケティング戦略のための基礎的な調査になります。
英語でUsage & Attitude Surveyと呼ばれU&A調査と略されることもあります。
個々の戦略立案の手前の分析や、ベンチマークとなることも多い調査であり、他部門間で共有されることが多く、実態を反映するデータ品質が重要になる調査でもあります。
また定期的に自社ブランド・競合ブランドの購入・使用実態をトラッキングすることが活用の上で必要になります。
以下では、カジュアルファッションブランドに関して、2018年7月実施の当社の訪問オムニバス調査「NOS」で得られた実際のデータを分析した例をご紹介いたします。
購入実態の比較
製品・サービスの基礎的な指標としては、認知率や購入率があります。これらをベンチマークとして、個々の戦略の目標や成果の数値(KPI等)に利用することができます。また自社と他社でどのように違うのかを比較することで、自社の強みや弱みを理解することができます。
次の図は、海外のカジュアルファッションブランド3社に対する認知や購入実態について調査した結果になります。「名前を知っていた/存在を知っていた」や「購入したことがある」では、A社:72%> B社:67%>C社:56%の順序で差があります。また「今後(も)、購入したい」に関して順序は変わりませんが、あまり差が見られず、どのブランドも4~6%となっています。
リピート率(「今後(も)、購入したい」÷「購入したことがある」)を見てみると、A社:17%<B社:22%<C社:25%となります。A社は認知率や購入率、トライアル率(「購入したことがある」÷「名前を知っていた/存在を知っていた」)では他社ブランドに対し優位に立っていますが、C社の方がリピート率は高いことが分かります。
属性別分析
マーケティングでは、様々な切り口で生活者のターゲティングを行うことがあります。ターゲティングを行うにあたり、性別や年代別などの生活者の基礎的属性で認知や購入率の差を見て生活者のプロファイリングを行うことが重要です。
次の図は、性別・年代別の3ブランドの購入率になります。属性内で見ると、全ての属性で、A社>B社>C社の順になっています。また、3ブランド全てで男性よりも女性の購入率が高く、年代別ではシニアの購入率が低くなっています。さらに、A社は全年代で購入率がトップで、特に30代・40代の購入率が高いことが分かります。
ポジショニング分析
他社と比較して自社のポジションを把握することは、自社がどの部分で他社と差別化できているのかを理解できるという点で重要です。また自社のビジョンに沿ったイメージを生活者が持っているのかを確認する点でも重要です。
使用実態調査の結果にコレスポンデンス分析を組み合わせることで、市場の中の自社ブランドのポジショニングをより明確にすることができます。
次の図は、先ほどの海外のカジュアルファッションブランド3社と国内のカジュアルファッションブランド4社(X社、Y社、Z社、W社)の計7社に対するブランドイメージを調査し、コレスポンデンス分析を行った結果になります。この図では各ブランドに対して顧客が持つイメージが相対的に強いものほど、そのブランドの近くにプロットされています。
この図を見ると、海外ブランドであるA社、B社、C社は、「国際的」「フォーマル」「革新的」というイメージの近くに配置されポジションが似ていることがわかります。また日本のブランドは水平軸では大きな差はないですが、垂直軸でW社は「品質がよい」「シンプル」「地味」といったイメージの近くで配置され、X社とY社は「庶民的」「値段が安い」などのイメージの近くに配置され対照的であることがわかります。