NRCレポート

【NRC デイリー・トラッキング調査】
<1年間の推移分析> Part1:8つの感情

ナレッジ・レポート

公表日 2023年07月28日

  • 日本リサーチセンター(本社:東京都墨田区、代表取締役社長:杉原 領治)は、1960年に設立された民間の調査研究機関であり、民間企業および官公庁、大学をはじめとする学術機関などの依頼を受け、各種の調査研究を行なっています。また、世界各国に調査拠点を置く「GIA」と「WIN」※の日本で唯一のメンバーとしてグローバルネットワークに参加し、海外調査も数多く実施しております。

     

  • ※GIA(Gallup International Association)
  •  WIN(Worldwide Independent Network Of Market Research)

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  • 今回は、NRC デイリー・トラッキング調査」から、2022年5月から2023年4月まで、約1年間のデータ分析結果をご紹介します。

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  • 本調査は、全国20-69才男女約150人を対象に、毎日、同じ質問項目でwebでアンケートを実施しているものです。

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  • Part1では、以下の8つの感情について、全体での日別変化、そして、週別でみた男女別と年代別の平均に注目しました。

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    「喜び(うれしい気持ち)」

    「信頼(信じて頼りにすること)」

    「期待(予期して待っていること)」

    「驚き(思いがけないことにびっくりすること)」

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    「恐れ(恐怖、不安)」

    「悲しみ」

    「嫌悪(憎み嫌うこと)」

    「怒り」

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  • 日別推移 全体

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  • ●各感情は、『昨日1日の間で、次のような気持ちを感じることがありましたか?』 と質問している。グラフは「強く感じることがあった」 「少し感じた」 「全くなかった」 の3つの選択肢のうち、「強く感じることがあった」+「少し感じた」の合計比率を示し、日付は聴取対象である前日に変更している。

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    • ●20-69歳男女全体結果は、各日のサンプル数が150前後と少ないこともあり、日別の変化が大きいように見える。

      一つ一つの動きについて考察するのは難しいが、たとえば、2022年7月8日をみると、「怒り」「恐れ」「悲しみ」「嫌悪」の4つのネガ感情、および「驚き」の比率が上昇していた。

      この日は、安倍元首相が白昼に銃撃されるという、日本中を震撼させた衝撃的な事件が起きており、このニュースが人々の感情に影響したのか、因果関係まではわからないものの、この日の前後で感情が大きく動いていた。

    • 「喜び」「信頼」「期待」「驚き」の日別推移

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    • q3aポジ_D2_0711.png

      

    「恐れ」「悲しみ」「嫌悪」「怒り」の日別推移

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    • q3bネガ_D2_0711.png

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    • 日別 平均と標準偏差

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    • ●2022/5/16(月)~2023/4/23(日)の約1年間の日別推移について、平均と標準偏差を算出してみた。

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      • ●8つ感情のうち「喜び」の平均が58%と最も高く、次いで「信頼」44%、「期待」が40%と続く。「恐れ」「悲しみ」「嫌悪」のネガティブな感情は3割未満と相対的に低い。
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      日別 年間平均と標準偏差  2022/5/16(月) ~2023/4/23(日)

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  • q3~4_D全_凡例あり_0727.png

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  • 別推移 男女別と年代別平均

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  • ●次に、男女別や年代別の違いをみるため、週別に合計した結果で年間平均をみてみた。(分析サンプル数は、各週全体で約1050人)

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    • ● 男女を比較すると、「喜び」は男性(53%)より女性(64%)で10ポイントも高く、「信頼」は男性(40%)より女性(48%)で8ポイント高く、男女差が大きかった。

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      週別  男女別平均と標準偏差   2022/5/16の週~2023/4/17の週

     

  • q3~4_W男女_0727.png
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    • ●年代別では、20~30代は「驚き」と「恐れ」「悲しみ」「嫌悪」「怒り」のネガティブな感情が、他の年代より高いのが目立つが、「期待」も若年層が高くなっている。一方、「喜び」「信頼」のポジティブな感情の平均は年代差が大きくないようだが、「恐れ」「悲しみ」「嫌悪」「怒り」のネガティブな感情は、20~30代の若年層で高く、60代の高齢層で低いという年代差がみられた。

    • 週別  年代別平均と標準偏差   2022/5/16の週~2023/4/17の週

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  • q3~4_W年代_0727.png 

     



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  • NRCデイリー・トラッキング調査の概要

  • 調査目的  人々の行動と感情について、日々の推移をトラッキングする
  • 調査方法  web調査
  • 調査対象者: NRCサイバーパネル会員 全国20~69才男女 毎日約150人回収(平均)
  •        日本の人口構成比(エリア、男女、年代)に合わせてウエイト集計
  • 調査期間  2022年5月17日からデイリーでトラッキング調査を実施中
  •        今回は、2022年5月17日(火)~2023年4月24日(月)の約1年間のデータを
  •        日別(平均150人)と週別(平均1050人)に分けて分析した 
  • 調査機関  日本リサーチセンター(NRC)
  • 調査項目  8つの感情、心の満足度(昨日1日のことを質問)、 今不安に思っていること  など
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株式会社 日本リサーチセンター
担当:広報室