第1章 マーケティングの変遷とその概念

[マーケティングの変遷2] マーケティングとは(2)

マーケティングは実践論。市場相手に効果をあげられるマーケティングこそ価値がある。

ライバルを知る
競争優位のポジションを確保するためには、ライバル社の販売戦略や商品動向を十分把握した上で、消費者の購入選択が自社製品に向かうような仕組みを作り上げなければなりません。ここでも“他社の動向を知る”という「知ること」が重要なテーマとなってくるのです。

マーケティングは実践論
マーケティングが机上の科学であっては意味がありません。その仮説や方法論が実際の市場において実践され、効果をあげてこそ価値を持つのです。実践することによって、消費者から必ず何らかの反応があります。それらの反応に対し、迅速に戦略を修正することが重要なのです。ここでも、“市場の反応を知る”という「知ること」がキーワードになってきます。

マーケティングマインド
マーケティングマインドとは、企業活動のあらゆる局面においてマーケティング発想を重視するということです。商品開発からその売り方、コミュニケーションのあり方など、マーケティングのあらゆるシーンにおいて、お客様の視点、市場からの発想を優先させることなのです。そして何よりも大切なのは、このマーケティングマインドを企業目標として掲げることではなく、日常の現場レベルで実践することです。企業目標としてマーケティングマインドを謳っていても、いざ現場レベルや担当者レベルになると、途端に作り手や売り手の論理が優先されるケースが多くなりがちだからです。

問題意識を持つこと
マーケティングマインドを真に実践していくためには、現場レベルで社員一人ひとりが日常の業務に対し、顧客の視点から常に問題意識を持って対応することが重要となります。問題意識を持つことによって、新しい発見があり、その新しい発見によってお客様からのより高い支持を得ることができるようになるからです。