第1章 マーケティングの変遷とその概念

[マーケティングの基本概念2] マーケティング・ミックス

マーケティング要素の最適な組み合わせも、最近はコストパフォーマンスが重視されている。

マーケティング・ミックスとは
 自社が想定した顧客層や商品分野などの標的市場において、シェアや売上高などのマーケティング目標を達成するために実行される様々なマーケティング諸活動です。それらのマーケティング諸活動を構成するのが、前項の4P及び新カテゴリーに含まれるマーケティング要素ですが、それぞれが独立しているのではなく、相互に密接に関係し合っていることに留意しなければなりません。これらの要素の最適な組み合わせを実現することが目標達成につながります。

標的市場とポジショニングの明確化
 マーケティング・ミックスにおいて最優先されるのが、標的市場の明確化と自社あるいは自社商品のポジショニングです。想定する顧客層の生活意識や行動、ライフスタイルによって、価格戦略もプロモーション戦略も大きく異なってきます。また、自社や自社商品の市場におけるポジショニングが競合他社と比較してどのようなものであるかによって、当然各種マーケティングも異なるからです。しかし、マーケティング・ミックスの最近の傾向としては、コストパフォーマンスを重視する傾向が強まっており、予算面からの制約も大きくなっています。