第7章 販売形態と店舗施策

[コラム ー商業革新こぼれ話ー 商店街活性化の処方箋]

 郊外の大型ショッピングセンターやGMS、ディスカウント・ストアの攻勢に青息吐息だった中心市街地の商店街=Bその活性化に少しずつ実績を積んでいるのが「TMO(タウン・マネージメント機関)」です。
 TMOは商店街全体をショッピングモールと考え、SCのマネジメント手法も取り入れ、商店街が培ってきた商いのノウハウや伝統・文化などを活性化の源とし、特色のある街づくりを進めるものです。1998年に施行された中心市街地活性化法≠受け、各地の商工会議所と商店街、市民、行政が一体となり、第3セクター方式で進めています。2006年8月現在、425団体がTMOの認定を受け(都市構造研究センター調べ)、街の活性化事業に取り組んでいます。
 例えば、古くから酒、酢、醤油づくりで栄えた愛知県半田市では、地元の4つの商店街が、TMO=株式会社タウンマネージメント半田(半田市50%、半田商工会議所15%出資)=と提携しながら、酒、酢、醤油の製造に使われた蔵の修復や、毎週日曜日の朝市の実施、空き店舗の活用など、ハード、ソフトの両面から活性化に取り組んでいます。