第8章 販売促進活動と売り場づくり

[販促概論4] ディーラー・ヘルプス

メーカーによる販売店援助活動。自社製品の販促活動から、経営・財務面の援助まで含まれる。

ディーラー・ヘルプスとは
 メーカーなどが、自社製品を取り扱っている販売店に対し、様々な援助やサービスを行うことで、「販売店援助活動」ともいいます。その狙いとしては、販売店の仕入れ意欲・販売意欲を高めること、販売店自身の販売力を強化することなどが挙げられますが、最終的には、販売店とより緊密な関係を築き、自社製品に対する販売協力度を高めることで、自社製品の拡販を図るというものです。
 シェア拡大が大きなマーケティング課題となる今日のような市場環境においては、自社や自社製品に対する販売店の好意形成度合いが大きく影響してくるだけに、このディーラー・ヘルプスへの関心がさらに高まっています。

ディーラー・ヘルプスの活動内容
 販売店に対する援助活動には、次のようなものがあります。
@販促に関する援助
 新製品発売時をはじめ、月ごと、季節ごとのセールスやイベントなど、販促キャンペーンの企画・実施、店員の派遣、営業スタッフによる自社製品のデモンストレーションなどが挙げられます。

A経営に関する援助
 在庫管理や財務上の問題などに関する経営指導、経営計画立案の指導、経営診断ソフトの開発、さらには市場動向や業界・競合店情報など経営情報の提供などが挙げられます。

B店舗設備に関する援助
 店舗診断や改装への助言、物流システムの開発など、店づくりに関わる指導が挙げられます。

C販促資材の提供
 POP広告材料や、陳列用具、陳列機器、什器の提供などが挙げられます。

D教育・訓練
 従業員教育、講習会の実施、商品マニュアル・販売マニュアルの整備・提供などが挙げられます。

E資金援助
 開店資金・改装資金などの貸付・斡旋、店舗改装費の一部負担などが挙げられます。