第8章 販売促進活動と売り場づくり
[販促手法8] デモンストレーション販売
デモンストレーション販売とは
主として小売業の店頭や店内で行われる販促活動の一種で、略してデモ販売、あるいは実演販売とも呼ばれます。
実際に商品を使って見せ、その商品の機能や性能、使用方法や使い心地などを消費者に直接訴えかけることで、購買に結び付ける方法です。食品や飲料をはじめ、調理器具や家電、健康器具などによく利用されています。スーパーなどで、実際に料理方法を実演し試食させたりする試食販売や試飲販売などは、デモンストレーション販売の代表的な例です。
デモンストレーション販売は、メーカーが実演販売者を派遣して行うことが多く、消費者に対しては商品の直接的な宣伝及び試用機会の提供となり、小売業に対しては、販促を実際に助ける販売店援助(ディーラー・ヘルプス)と位置づけられます。
デモンストレーション販売の方法
@マネキン販売
マネキンとは商品の説明員兼販売員を指し、マネキン販売はマネキンが店頭や店内において商品説明を行いながら販売する方法です。食品や化粧品に多く利用され、化粧品店では美容部員ともいわれます。マネキンはメーカーや問屋から派遣されることが多く、商品の宣伝や試用が主要な目的で、新製品販売に際してよく使われます。
A販促キャラバン
イベント的な要素が強いデモンストレーション販売で、キャラバンセールスともいいます。メーカーが自社製品の販促及び消費拡大を狙い、営業部隊やPRスタッフを組織し、取扱店や消費者の集まる場所で商品の使用実演を行いながら販売する方法です。新製品発売時をはじめ、周年記念イベントとしてよく実施されます。
そのほか、実演販売者が家庭や職場に出向いて、そこで商品の使用実演を行いながら販売する方法もあります。