第8章 販売促進活動と売り場づくり
[売り場づくり2] ビジュアル・マーチャンダイジング
ビジュアル・マーチャンダイジングとは
ビジュアルとは「視覚の」「目に見える」という意味で、ビジュアル・マーチャンダイジングとは、顧客の視覚に訴えて、陳列をより効果的なものにしていく店舗演出・商品演出の手法です。インストア・マーチャンダイジングにおける手法の一つであり、通常、VMDの略称で呼ばれています。
VMDの役割
VMDは、単に商品をきれいに並べるというのではなく、その狙いは、商品情報や買い物情報を来店客にいかに視覚・感覚に訴えて伝えるかにあります。そのためには、店として顧客に何を訴えるのかというストアコンセプトが明確でなければなりません。
品揃えや陳列の仕方をはじめ、売り場のレイアウト、店内のインテリア、POP、ディスプレー、照明の使い方などによって、店や売り場の雰囲気は大きく左右されます。これらを効果的に組み合わせることで、商品の良さを最大限に引き出し、来店客に対して視覚的・感覚的に、「この店や売り場は、自分に何を訴え、何をどんなふうに提案しているのか」をよりわかりやすく語りかけ、共感を得られる売り場演出が可能となります。したがって、店側の伝えたいイメージが一人歩きをしてしまうことがないよう、顧客が自分の生活に重ね合わせられるような演出が重要となってきます。