NRCレポート

花粉症/花粉アレルギー調査
 【Part2:花粉症/花粉アレルギーの症状がある人】

(2016年3月調査結果)
健康・医療

公表日 2016年05月23日

 日本リサーチセンター(本社:東京都中央区、代表取締役社長:鈴木稲博)は、1960年に設立された民間の調査研究機関であり、民間企業および官公庁、大学をはじめとする学術機関などの依頼を受け、各種の調査研究を行なっています。
 また、世界各国に調査拠点を置く「WIN/ギャラップ・インターナショナル・アソシエーション」の日本で唯一のメンバーとしてグローバルネットワークに参加し、海外調査にも豊富な経験を有しています。

 このたび、当社の自主調査として、花粉症/花粉アレルギーに関する調査を企画・実施いたしました。

 この調査は、2003年3月に初めて実施し、その後、2010年以降毎年3月に実施している時系列調査です。

調査結果は、「Part1:全体編」 (発表済み)と「Part2:花粉症/花粉アレルギーの人の調査結果編」 (本篇)の2つに分けてご紹介します。

 ※ここに、「Part2:花粉症/花粉アレルギーの人の調査結果編」(本篇)のレポートを発表いたします。ご高覧いただければ幸いです。

主な調査項目

  • ●花粉症/花粉アレルギーの有無
  • ●花粉症/花粉アレルギーになった時期
  • ●花粉症/花粉アレルギーの症状がある月
  • ●花粉症/花粉アレルギーの症状の程度
  • ●今シーズン病院に行ったか
  • ●花粉症/花粉アレルギーに対して具体的にとっている対策
  • ●花粉症/花粉アレルギーの対策はいつ頃から始めたか
  • ●マスクを付けることに抵抗感を感じる程度
  • ●「舌下免疫療法」/認知、治療意向、推奨意向
  • ●最近3カ月間に花粉対策でとった行動
  • ●最近3カ月間で花粉対策用に購入した商品
  • ●マスクを付けることについて

調査結果の要約

  • 1)花粉症/花粉アレルギーの有無(全数ベースの結果)

  •  ●「花粉症/花粉アレルギー」の症状の有無を時系列でみると、2016年は35%で2011年、2015年と並んでいる。

  •   2010年からのこの7年間は、「花粉症/花粉アレルギー」は34〜37%で推移しており、大きな変化はない。

  •   ※②〜⑫は、花粉症/花粉アレルギーの症状がある人ベースの結果

  • 2)花粉症/花粉アレルギーになった時期

  •  ●2016年は半数が10年以上前から症状があると回答した。2014年からのこの3年間で、傾向に変化はない。

  • 3)花粉症/花粉アレルギーの症状がある月

  •  ●2016年は、症状のピークは「3月」で約9割の人が症状を感じており、次いで「4月」が7割強と多い。

  •  「2月」〜「5月」に症状がある人が4割以上あり、「2月」〜「5月」が花粉症の主なシーズンといえる。

  • 4)花粉症/花粉アレルギーの症状の程度

  •  ●「鼻水・鼻づまり・くしゃみなどの鼻の症状」が重いと回答した人が最も多く57%に上る。

  •   次いで、「目のかゆみ・充血などの目の症状」が重いと回答した人が43%。3番目に多いのが、「口内や喉の

  •   かゆみ・せきなどの口の症状」で28%となっており、粘膜のある「鼻」「目」「口」が最も症状の出やすい

  •   個所となっていることがわかる。

  • 5)今シーズン病院に行ったか

  •  ●2016年3月時点での通院状況を聞いたところ、「すでに病院に行った人」は27%、「これから病院に行く人」

  •   は16%で、あわせて43%が「病院に行った、または行くつもり」と答えている。

  • 6)花粉症/花粉アレルギーに対して具体的にとっている対策

  •  ●「マスクをする」が71%で断トツの1位。次いで「医者に処方された内服薬を服用する」が34%、「市販の

  •   外用薬を使う」が30%、「医者に処方された外用薬を使う」が24%、「市販の内服薬を服用する」が

  •   22%と続く。内服薬の利用は、処方薬>市販品だが、外用薬は市販品>処方薬の傾向が見られる。

  • 7)花粉症/花粉アレルギーの対策はいつ頃から始めたか

  •  ●例年症状が重いピークの「3月の上旬以降」に対策を取り始める人が最も多いが、2016年は「2月の下旬」と

  •   「3月の上旬以降」が17%でほぼ並んでいる。また、2016年から新たに追加した「昨年の12月以前から」に

  •   回答した人が11%おり、今年の花粉対策は例年よりも早めに対応した人が多かった。

  • 8)マスクを付けることに抵抗感を感じる程度

  •  ●2016年は「かなり抵抗がある」が9%、「やや抵抗感がある」が22%で、合わせると31%が抵抗感を示して

  •   いる。

  •  ●2010年からの時系列でみると、年々抵抗感は低下しつつあるが、2015年、2016年ではほぼ変化は見られない。

  • 9)「舌下免疫療法」 /認知、治療意向、推奨意向

  • <認知>

  •  ●2016年では「内容まで知っている」は20%、「名前だけ聞いたことがある」は31%で、合わせると51%と、

  •   過半数がこの治療法を知っていた。

  • <治療意向>

  •  ●「治療を受けたことがある/現在治療中である」は1%未満だが、「受けたことはないが、受けてみたいと思う」

  •   は27%ある。また、「受けてみたいとは思わないが、興味・関心はある」は46%で、合わせれば、7割以上が

  •   意向または関心を持っている。

  • <推奨意向>

  •  ●「ぜひ勧めたいと思う」は3%と少ないが、「まあ勧めたいと思う」と回答した人は38%あり、合わせると

  •   41%の人が推奨意向を示している。

  • 10)最近3カ月間に花粉対策でとった行動

  •  ●2016年では、「窓を開けなくなった/換気回数を減らした」が31%、「外に干した洗濯物をとり入れる前に、

  •   洗濯物の花粉を払うようになった」が28%と多い。次いで、 「ふとんを外に干すのをやめた」 「空気清浄機を

  •   利用するようになった」がともに26%で続く。

  •  ●一方、「上記のような花粉対策はしていない」は28%で、花粉症の人がいる世帯の7割以上は、上記のような

  •   いずれかの花粉対策を行っていると言える。

  • 11)最近3カ月間に花粉対策でとった行動

  •  ●2016年では、「花粉症による鼻への負担がかかりにくい保湿ティッシュ・ローションティッシュ」が22%と

  •   最も多かった。

  • 12)マスクを付けることについて

  •  ●2016年の結果は、【恥ずかしい・格好悪い】と【不潔に感じる】というネガティブな意見に対しては、

  •  「そう思う」は3〜4%と少なく、8割近くが「そう思わない」と否定している。

  •  ●【呼吸しにくい】は、「そう思う」が57%で、「そう思わない」の21%を上回る。

  •  ●【マスクをすると安心・落ち着く】は、「そう思わない」が39%で、「そう思う」の22%を上回る。

  •  ●【花粉症予防に効果はない】は、「そう思わない」が54%で、「そう思う」の6%を上回るが、「どちらとも

  •   いえない」が4割強ある。

調査概要

調査方法
 NOS(日本リサーチセンター・オムニバス・サーベイ:毎月1回定期的に実施する乗り合い形式の全国調査)調査員
 による個別訪問留置調査
調査対象
 全国の15〜79歳男女個人
有効回収数
 1,200人(サンプル)
 ※エリア・都市規模と性年代構成は、日本の人口構成比に合致するよう割付実施
サンプリング
 毎月200地点を抽出、住宅地図データベースから世帯を抽出し、個人を割り当て
調査期間
 2016年3月調査 2016/3/4〜3/16(過去調査は2003年、2010年〜2015年いずれも3月に実施)

詳細は、下記PDFファイルをご参照ください。
花粉症/花粉アレルギー調査 Part2:花粉症/花粉アレルギーの症状がある人 (2016年3月調査結果)
※この調査結果について、NOS基本軸I、基本軸II、基本軸IIIでのクロス集計表をご提供できます。
・NOS基本軸I、II、III × 全質問のクロス集計表 7万円
・NOS基本軸、NOSの詳細につきましては、こちらをご覧ください。

NOS(日本リサーチセンター・オムニバス・サーベイ)とは


調査パネルを使ってインターネットで簡単に情報収集できる時代になりましたが、NOSでは、45年にわたって、
(1)調査員を使った訪問留置
(2)パネルモニターではない毎回抽出方式
で調査を継続しており、代表性のある信頼の高いデータを提供しております。
NOSは、毎月1回定期的に実施する乗り合い形式(オムニバス)の調査です。毎回ランダムに決められた200地点にて、対象となる方に調査員が協力を依頼してアンケートを回収します。性年代構成を日本の人口構成比に合わせているため、全体結果は日本を代表する意見として、そのままご覧になることができます。インターネット調査では、回収が難しい60代以上の対象者やインターネットを使っていない人の実態や意識を分析するのにも有用な手法と言えます。


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