NRCレポート
SDGsに関する一般生活者の購買・生活行動調査
(2020年1月調査結果)公表日 2020年04月03日
目標年限まであと10年となる今年に入り、日本国内でもSDGsの達成に向けた動きが加速しています。
私ども日本リサーチセンターでは、SDGsの達成に向けて、企業等各セクターにおける努力とともに、個人レベルでも意識して行動に移し、社会全体で取り組むことが重要と考え、2019年7月に日本リサーチセンター・オムニバス・サーベイ(NOS:ノス)を利用した自主調査「SDGsに関する一般生活者の認知・意識調査」を実施しました。その際、SDGsが企業・仕事の範囲にとどまっており、生活者への認知拡大が必要との見解を提示しました。
これを踏まえ、今回はさらに、SDGsにつながると思われる一般生活者の商品・サービス購入や生活行動の実態・意識について調査し、レポートにまとめました。
SDGs活動を通じたコーポレートブランドの評価、一般生活者への意識・実態把握、次の活動展開に向けたバックデータの取得などに、ぜひNOSをご活用ください。
また、2020年9月までの期間限定で、通常よりお得にNOSをご利用いただける「SDGsキャンペーン」も実施しております。本レポートの最終ページに概要を掲載しております。詳細は下記「お問い合わせ」よりお尋ねください。
主な調査項目
- SDGsや関連キーワードに関する認知、興味・関心
-
SDGsの掲げる17項目に対する意識と取り組み状況
- 民間企業のSDGsの取り組みに対する意識・評価
- SDGsに関わる購買・生活行動の取り組み、購入意向について
調査結果の要約
- 日本が抱える社会的課題に対して「国や地方自治体」「民間企業」が率先して取り組むべきことには反応率が高い項目が多いが、「自分自身が取り組める」と思うものは項目が大きく減少し、さらに「自分自身が実際に取り組んでいる」ものは「食料廃棄率の高さ」以外は1割未満。自分自身が社会的課題に取り組める範囲は限られていると感じている様子。
- 社会的課題に取り組む企業の商品・サービスの『価格反映許容層(高くても/多少高くても購入したい)』 が全体より高い層は、男性50~60代、女性40代、女性60代である。
SDGs理解層・認知層は、非認知層より『価格反映許容層』が多い。 -
民間企業の取り組みに対し「その企業に好感が持てる」 が6割で最も高い。
一方、「本当に役に立っているのか分からない」が2割、「取り組んでいる内容を積極的に教えてほしい」が3割超。民間企業は取り組むだけでなく、生活者に伝えていくことが求められており、その活動が生活者の購買につながるものと思われる。 -
SDGs理解層は、「企業が取り組むのは当然である」と考えており、「その企業に好感が持てる」「企業が取り組んでいる内容を積極的に教えてほしい」も高い。また「その企業に投資したい」「その企業の商品・サービスを購入したい」も高く、企業を通じて、社会的課題に貢献したいという意向が伺える。
-
生活者の属性(性別・年代など)により社会的課題への取り組み方が異なる。
企業活動においては、生活者の意識・行動を理解した上での施策がSDGsの促進につながるものと考える。
調査概要
調査方法
NOS(日本リサーチセンター・オムニバス・サーベイ:毎月1回定期的に実施する乗り合い形式の全国調査)調査員
による個別訪問留置調査
調査対象
全国の15〜79歳男女個人
有効回収数
1,200人(サンプル)
※エリア・都市規模と性年代構成は、日本の人口構成比に合致するよう割付実施
サンプリング
毎月200地点を抽出、住宅地図データベースから世帯を抽出し、個人を割り当て
調査期間
2020年1月6日~1月18日
詳細は、下記PDFファイルをご参照ください。
SDGs自主調査レポート(2020年1月NOS).pdf
NOS(日本リサーチセンター・オムニバス・サーベイ)とは
調査パネルを使ってインターネットで簡単に情報収集できる時代になりましたが、NOSでは、50年以上にわたって、
(1)調査員を使った訪問留置
(2)パネルモニターではない毎回抽出方式
で調査を継続しており、代表性のある信頼の高いデータを提供しております。
NOSは、毎月1回定期的に実施する乗り合い形式(オムニバス)の調査です。毎回ランダムに決められた200地点にて、対象となる方に調査員が協力を依頼してアンケートを回収します。性年代構成を日本の人口構成比に合わせているため、全体結果は日本を代表する意見として、そのままご覧になることができます。インターネット調査では、回収が難しい高齢層やインターネットを使っていない人の実態や意識を分析するのにも有用な手法と言えます。
※ご依頼・ご相談は、ホームページの「お問い合わせ」よりご連絡ください。
株式会社 日本リサーチセンター
担当:マーケティング事業開発チーム 永野・井嶋