NRCレポート
「2030年に実現すること」は?
(2020年3月調査)公表日 2020年04月07日
2020年3月18日~24日に『2030年に実現すること』について、NRC自主調査を実施しました。
本調査は、インターネット調査で、全国のNRCサイバーパネル会員11,239人に参加いただきました。「2030年までに実現すると思うこと」(いくつでも)と、「2030年までに実現してほしいと最も思うこと」(1つだけ)について、提示した7つの選択肢の中でそれぞれ回答してもらった結果です。
本レポートでは、全体結果と男女年代別の結果についてご紹介いたします。
以下の7つの選択肢の中から、「2030年までに実現すると思うこと」(いくつでも)、「2030年までに実現してほしいと最も思うこと」(1つだけ)について、それぞれ選択してもらいました。
全体の結果をみると・・・・
【Q1「2030年までに実現すると思うこと」(いくつでも)】
・もっとも回答率が高かったのは「コンビニの無人店舗」(59.3%)で、唯一半数以上が選んだ項目となりました。次いで「自動運転車」(49.1%)が2位、僅差で「ドローンの宅配便」(48.9%)が3位となっています。1位~3位についてはいずれも実験的な取り組みをメディアで目にすることが多く、近い将来身近なものになるイメージが湧きやすいものなのかもしれません。
・4位は「ロボットと自然な会話」で、1位~3位とは少し差が開き23.2%でした。
・5位は「マラソン世界記録2時間を切る」で、4位と僅差の22.8%でした。ちなみに現在の世界記録はケニアのエリウド・キプチョゲ選手が2018年に記録した2時間1分39秒で、遠くない将来2時間を切る日が来るかもしれませんね。
・6位は「外国人旅行者の数6千万人超え」(19.7%)、7位は「男性の育休取得率50%超え」(15.2%)で、これらは現状と比べるとまだ遠い目標だと感じる人が多いようです。
Q1「2030年までに実現すると思うこと」(いくつでも)<全体>
※日本の人口構成に合うように男女年代別でウエイト集計を実施
全体の結果をみると・・・・
【Q2「2030年までに実現してほしいと最も思うこと」(ひとつだけ)】
・1位は「自動運転車」(28.9%)で、2位の倍以上の回答を集める結果となりました。多くの人にとって、一番自分の生活を変えてくれると実感できるものだったと捉えることができます。
・2位は「コンビニの無人店舗」(12.8%)、3位は「ドローンの宅配便」(12.2%)でした。ご自身のお買い物が楽になるという視点はもちろん、物流に関わる人の働き方改革につながるという期待から支持した人もいるかもしれません。
・4位は「男性の育休取得率50%超え」(10.0%)、5位は「ロボットと自然な会話」(6.3%)でした。ロボットが人間とそっくりなコミュニケーションを取れるようになっていくことに対しては、賛否が分かれるところでしょうか。
・6位以降は「マラソン世界記録2時間を切る」(3.6%)、「外国人旅行者の数6千万人超え」(2.7%)で5%未満と低い結果でした。上位の項目に比べ、自身の生活に関わってくるという印象が持ちづらいのかもしれません。
【Q1とQ2を比べてみると・・・・】
・Q1の「2030年までに実現すると思うこと」と、Q2の「2030年までに実現してほしいと最も思うこと」を比べてみると、上位3つには同じ項目が入っています。
・「自動運転車」はQ1では「コンビニの無人店舗」に次ぐ2位でしたが、Q2では1位になっています。また「男性の育休取得率50%超え」はQ1では最下位でしたが、Q2では4位となっており、「予想」(Q1)と「願望」(Q2)で順位が異なりました。
Q2「2030年までに実現してほしいと最も思うこと」(ひとつだけ)<全体>
※日本の人口構成に合うように男女年代別でウエイト集計を実施
男女年代別の比率をみると・・・・【Q1「2030年までに実現すると思うこと」(いくつでも)】
・「コンビニの無人店舗」は、男女とも49.8~65.4%と高い比率となっています。また29才以下では男女で7ポイント以上の差があり、若い世代では女性の方が高くなっています。
・「自動運転車」の比率はすべての世代で男性が女性を上回っており、特に60才以上の男性は、約6割と高くなっています。
・「ドローンの宅配便」は、いずれの年代も性別による開きが小さく、男女差が3ポイント以内に収まっています。年代別に見ると、60才以上においては男女とも55%以上と、上の世代ほど実現できると見る傾向があるようです。
・「ロボットと自然な会話」は、男女とも2割弱~3割弱で大きな違いは見られません。
・「マラソン世界記録2時間を切る」は、女性よりも男性が、また男女とも上の世代になるほど比率が高くなり、29才以下では男性15.8%、女性11.3%なのに対し、60才以上では男性36.2%、女性24.2%となっています。
・「外国人旅行者の数6千万人超え」は、 もっとも高い60才以上の女性でも24.2%と、実現すると考えている人は4人に1人程度でした。また29才以下では女性(20.0%)が男性(14.8%)を上回っていました。
・「男性の育休取得率50%超え」は、全体的に難しいという見通しを持たれているようです。年代では29才以下がもっとも比率が高くなっていますが、その中でも女性(21.8%)が男性(15.8%)を上回っていました。
「2030年までに実現すると思うこと」(いくつでも)<男女年代別順位>
「2030年までに実現すると思うこと」(いくつでも)<男性年代別>
「2030年までに実現すると思うこと」(いくつでも)<女性年代別>
男女年代別の比率をみると・・・・【Q2「2030年までに実現してほしいと最も思うこと」(ひとつだけ)】
・「自動運転車」は、男性が女性よりも比率が高く、また年代では高齢になるほど高くなっています。年齢を重ねるごとに自分で運転することへの不安や、歩いて移動することの負担感が増し、自動運転への期待が高くなっているのかもしれません。
・「コンビニの無人店舗」は、特に29才以下の若い世代においてより支持が高くなっています。ただし、比率は16%程度にとどまっています。
・「ドローンの宅配便」は、性別や年代によって比率に差がありませんでしたが、29才以下の女性においては17.4%と、ほかのどの世代よりも4~8ポイント程度高い回答を得ています。
・「男性の育休取得率50%超え」は、29才以下の女性(19.2%)において1位となるなど、若い世代ほど、また男性よりも女性において選ばれる傾向があります。一方で60才以上の女性(11.7%)では40~50代よりも高く、自分の子どもの世代が子育てをはじめる局面において、改めて問題意識が生まれてくるのかもしれません。
・「ロボットと自然な会話」は、60才以上の男性において9.2%ともっとも高い比率を示していました。
・「マラソン世界記録2時間を切る」は、全体的に低い比率になっていますが、上の世代になるほど支持率があがっています。
・「外国人旅行者の数6千万人超え」は、 全体的にあまり人気がなく、もっとも高い29才以下の女性でも4.0%となっています。
「2030年までに実現してほしいと最も思うこと」(ひとつだけ)<男女年代別順位>
「 2030年までに実現してほしいと最も思うこと」(ひとつだけ)<男性年代別>
「 2030年までに実現してほしいと最も思うこと」(ひとつだけ)<女性年代別>
調査概要
|NRC| 自主調査 ~「2030年に実現すること」~
・全体結果(男女年代別ウエイト集計)
・男女・年代別の結果(順位と比率)
※同率スコアの場合、小数点以下の差を反映して順位を決めています。
調査方法
インターネット調査
調査対象
サイバーパネル会員(全国の15才以上男女)
回答数
11,239名
調査時期
2020年3月18日(水)~3月24日(火)
画像の出典:https://www.irasutoya.com/
・「NRCサイバーパネル」会員募集中
当社では、本調査のような簡単なインターネット・アンケートを自主調査として毎月3、4回実施しております。
サイバーパネル会員に興味のある方は、以下の「モニター募集ページ」をご覧になってください。
https://www.nrc.co.jp/monitor/cyber/index.html
株式会社 日本リサーチセンター
担当:広報室
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