NRCレポート
東京2020オリンピックに関する定点観測世論調査
第3弾 「五輪開催による経済効果は望み薄?」
公表日 2021年07月20日
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日本リサーチセンター(本社:東京都、代表取締役社長:杉原 領治)は、1960年に設立された民間の調査研究機関であり、民間企業および官公庁、大学をはじめとする学術機関などの依頼を受け、各種の調査研究を行なっています。
このたび、当社の自主調査企画として「東京2020オリンピックが開催された場合の日本への影響」についての世論調査を実施しています。
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東京2020オリンピック開催が今週末に迫る中、東京・神奈川・埼玉・千葉の1都3県の会場はすべて観客を入れずに開催されることが決まるなど、日々、その動向が注目されています。国民の間でも依然として開催についての賛否が分かれていますが、人々の意識や態度は今後どのように変遷していくのでしょうか。開催直前の動向として、今回は2021年の7月14日週(Week9)までに実施した9回分の調査結果を発表いたします。
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【東京2020オリンピックが開催された場合の日本への影響】
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「今年東京2020オリンピックが開催された場合、日本の国としてどのような影響があると思うか。」という質問に対する回答として最も多いのは、直近の7/14週では「国民のスポーツに対する関心が高まる」でした。5月中旬の開始当初からスコアは安定しており、約15%程度の人が五輪開催によるスポーツそのものへの関心向上を期待しています。
一方で、7/7の第8回目までトップのスコアだった「経済効果が期待できる」は、概ね16%~20%前後で推移していましたが、直近の7/14にはスコアを5ポイント近く落とし、11.9%となりました。
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五輪開催にあたっての観客の有無の議論は、特に最近1か月間に継続して行われており、6月21日には5者協議で五輪の観客数上限が決定され、定員の50%以内で最大1万人となることが発表されました。しかし、その後の7月8日には東京・神奈川・千葉・埼玉の1都3県の全会場は無観客で実施することが決定されました。
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こうした動きに対応するように、「経済効果が期待できる」の回答率は6/16には19.3%だったものがその後徐々に減少し、1都3県の無観客実施が決定した直後のタイミングでは、11.9%となりました。五輪開催による経済効果への期待感は、無観客開催が決まったことによって限定的な効果として受け止められていることが推察されます。
この傾向は、今後どのように変化していくでしょうか。本自主調査の結果は定期的に公表いたしますので今後の推移に引き続きご注目ください。
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≪調査概要≫
■調査方法:インターネット調査
■調査対象:サイバーパネル会員(全国の20才~69歳男女)
■調査時期と回答数
2021年5月19日~2021年5月24日 (w1) 998名
2021年5月26日~2021年5月31日 (w2) 1002名
2021年6月2日~2021年6月7日 (w3) 996名
2021年6月9日~2021年6月14日 (w4) 996名
2021年6月16日~2021年6月21日 (w5) 995名
2021年6月23日~2021年6月28日 (w6) 997名
2021年6月30日~2021年7月5日 (w7) 990名
2021年7月7日~2021年7月12日 (w8) 995名
2021年7月14日~2021年7月19日 (w9) 996名
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この自主調査データの購入のご希望や質問追加のご要望については、下記までお問合せください。
お問い合わせ専用メール nrc_yougov@nrc.co.jp
株式会社 日本リサーチセンター
担当:ビジネスイノベーションセンター(BIセンター)