NRCレポート

WINワールドワイド・サーベイ
~戦争に関する国際世論調査:ウクライナ侵攻の影響~
24か国・地域グローバル調査

WIN 国際世論調査
WIN/GIA グローバル 時事・トレンド

公表日 2022年07月29日

株式会社日本リサーチセンター(本社:東京都墨田区、代表取締役社長 杉原領治)が加盟しているWIN(Worldwide Independent Network Of Market Research)では、2022年4月から5月にかけて世界24カ国・地域の18歳以上の個人を対象に「WINワールドワイド・サーベイ <戦争に関する国際世論調査:ウクライナ侵攻の影響>」を実施しました。この度、その調査結果がリリースされましたので、日本版レポートを発表いたします。ご高覧いただければ幸いです。

主な調査項目

  1. ウクライナ侵攻の責任は?
  2. ウクライナ侵攻の収束の時期は?
  3. ウクライナ侵攻の収束への行動は十分か?
  4. 自国を巻き込んだ戦争が生じたら、国のために戦うか?
  5. 自国との結び付きは?
  6. 現在の気分は?
  7. 将来の見通しは?
  8. 情報の信頼・経済の安定は?

調査結果の要約

1.ウクライナ侵攻の責任:24か国・地域平均、日本のどちらも"「ロシア」が責任を負うべき"が最多。

  • ●ウクライナでの軍事侵攻・戦争について、責任を負うべき国などを複数回答で聞いたところ、24か国・地域平均では64%が、日本では85%が「ロシア」と回答し、最多。
  • ●24か国・地域平均では「ロシア」についで「アメリカ」(18%)、「わからない」(16%)だったが、日本では「ロシア」についで「わからない」(12%)、「中国」(11%)があげられた。

2.ウクライナ侵攻の収束の時期:「わからない」「2022年中*」が24か国・地域平均、日本ともに多い。

  • ●ロシアのウクライナ軍事侵攻・戦争はいつ終わると思うか聞いたところ、 「わからない」が24か国・地域平均で39%と最多、ついで「2022年中」(35%)。
  • ●日本では「2022年中」(42%)と「わからない」(41%)が並ぶ。(※「2022年中」は「2022年4月中」「2022年7月までに」「2022年内」の計)


3.ウクライナ侵攻の収束への行動:戦争終結に向けてのロシアの行動は「不十分」とする回答が24か国・地域平均でも日本でも3分の2強。

  • ●"ロシア"、"中国"、"NATO"、"アメリカ"、"EU・ヨーロッパ諸国"、"ウクライナ"について、戦争終結に向けての行動が十分と思うか、不十分と思うか聞いたところ、「不十分」の回答割合は、"ロシア"が24か国・地域平均(68%)でも日本(68%)でも最も多く、ついで"中国"(24か国・地域平均:54%、日本:58%)。
  • ●"ウクライナ"は「不十分」という回答が24か国・地域平均(23%)でも日本(15%)でも最も少ない。


4.自国のために戦うか:「戦う」は24か国・地域平均で46%、日本では19%。

  • ●もし自国を巻き込んだ戦争が生じたら、国のために戦うか聞いたところ、24か国・地域平均は「戦う」が46%、「戦わない」は35%、「わからない」は19%。日本では、「戦う」が19%と24か国・地域平均より少なく、「戦わない」(48%)と「わからない」(34%)が多い。
  • ●自国のために「戦う」の割合の大きい順に並べると、上位3か国はパキスタン、トルコ、ペルー。一方、下位4か国は、オランダ、日本、ドイツ、イタリアで、日本は24か国・地域中23番目。


5.自国との結び付き:『自国は自分にとって最も暮らしやすい場所だ/自国で暮らすことは気に入っている』が24か国・地域平均では63%、日本では78%

  • ●自国への関わりの度合いとして最も近いものを選んでもらったところ、『自国は自分にとって最も暮らしやすい場所だ/自国で暮らすことは気に入っている』が24か国・地域平均では63%、日本では78%。日本は自国との結びつきが強い人が多い。


6.現在の気分:21か国・地域平均*で『良い(6-10)』が70%、日本は53%。

  • ●1~10の数字のうち、10が最も良い、1が最も悪いとして、「今日の気分」を聞いたところ、『良い(6-10)』という回答は、21か国・地域平均は70%。
  • ●『良い(6-10)』の割合の大きい順に並べると、上位3か国はフィンランド、コロンビア、カナダ。一方、下位3か国は、日本、パレスチナ、トルコ。日本は53%で21か国・地域中最下位(パレスチナと同率)。(*アイルランド、イギリス、オランダは本質問対象外)


7.将来の見通し:『不安(6-10)』の割合は、22か国・地域平均**が54%、日本が57%で同程度。

  • ●1~10の数字のうち、10がとても不安、1がとても安心として、将来についてどう感じるかを聞いたところ、『不安(6-10)』の回答の割合は、22か国・地域平均が54%で『安心(1-5)』(44%)よりも多い。
  • ●日本では、 『不安(6-10)』が57%で、22か国・地域平均と同程度。(**アイルランド、オランダは本質問対象外)


8.情報の信頼・経済の安定:"自国の経済状況"が『頼りになる・安定(計)』***の割合は、24か国・地域平均が29%、日本が15%と低い。

  • ●"自国のメディアで報道されている、ロシアのウクライナ軍事侵攻・戦争についての情報の質"が『頼りになる・安定(計)』は、24か国・地域平均では44%、日本は43%で同程度。"自国の行政から受ける、ロシアのウクライナ軍事侵攻・戦争についての情報の質"が『頼りになる・安定(計)』は若干下がり、 24か国・地域平均では41%、日本は35%。
  • ●"自国の経済状況"が『頼りになる・安定(計)』の割合は、24か国・地域平均が29%。割合の大きい順に並べると、上位3か国・地域はフィンランド、パキスタン、パレスチナ。下位3か国は、日本、ペルー、レバノン。日本は15%で24か国・地域中最下位と自国経済への信頼が低い。"今後数か月間の自身の世帯の経済状況"が『頼りになる・安定(計)』の割合は、24か国・地域平均が46%、日本は30%で24か国・地域中22番目。(***『頼りになる・安定(計)』:「とても頼りになる/安定している」と「やや頼りになる/安定している」の計)

調査概要

調査方法
 インターネット調査、電話調査、面接調査
調査対象
 世界24カ国・地域
有効回収数
 21,471人(サンプル)
調査期間
 2022年4月~5月

詳細は、下記PDFファイルをご参照ください。
2022_WIN_WarJP_Report_0729.pdf

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