NRCレポート

アンケートで日本の未来は占えるか⁉
 「2022 近未来予想リサーチ」結果発表
~全問正解は何名?
正解者プレゼント(10万ポイント)の行方は如何に!~  

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公表日 2023年01月16日

■「近未来予想リサーチ」とは

 昨年の1月中旬から2月初旬にかけて、当社で運営するアンケートモニターであるサイバーパネル会員の皆さまに、2022年内に結果が判明する10の出来事の結果を選択式のアンケートで予想していただきました(回答者総数は16,545人)。
 今回は予想アンケートが実際の出来事の結果をどの程度当てる事が出来たのかを「答え合わせ」で振り返るとともに、全問正解者プレゼント(10万ポイントを山分け進呈)の行方を発表いたします。


アンケートの予想と実際の結果の答え合わせ

コロナ禍関連の予想と結果

[国産ワクチン接種開始]
質問:年内に日本国内メーカーの開発した新型コロナウィルスワクチンが認可され、国民への接種が始まっていると思いますか。

答え合わせ:2022年も始まらなかった...。

1①国産ワクチン接種開始.png

 アンケートでは6割強が「始まっている」と予想されましたが、2022年も国内メーカーが開発した国産コロナワクチン接種開始には至りませんでした。ちなみに一昨年前のアンケートでは「(2021年中に)国内製薬会社のワクチン接種開始」との予想は42.7%であり、国産ワクチンへの期待は高まり続けていることが窺えます。
 なお、国内の開発者としては2022年11月に塩野義製薬が遺伝子組換えタンパクワクチンで製造販売承認申請を行っており、今年こそ日本の製薬会社が開発したワクチンの接種が始まりそうです。

 結果の出典元:厚生労働省HP

 https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000949944.pdf



[新型コロナウイルス感染症の終息宣言]

質問:年末(12/31)までに日本国政府は新型コロナウイルス感染症の終息宣言をすると思いますか。

答え合わせ:政府はコロナ終息宣言はしなかった。

1②コロナ終息宣言.png

 アンケート結果でも9割弱の方が「終息宣言しない」と予想しており、このアンケートをおこなった2022年1月時点ではほとんどの方がコロナ禍はそう簡単には終わらないと感じていた事が窺えます。
 実際に2023年1月時点でも感染拡大の第8波が発生している中で、全国の死者数の最多記録を更新し続けるなど新型コロナ感染症はまだまだ治まる気配が見えてこない状況です。


 結果の出典元:厚生労働省HP

 https://covid19.mhlw.go.jp/


日本の政治・経済関連の予想と結果

[日本の首相]
質問:年末時点(12/31)の日本の内閣総理大臣は現在の岸田文雄首相が続けていると思いますか。

答え合わせ:岸田首相が継続。

2①岸田首相.png

 昨年のアンケート実施時点ではロシアのウクライナ侵攻や、安倍元首相銃撃事件から発覚した自民党議員と旧統一教会との関係に纏わる緒問題などが無い状態であり、回答された方の8割が「岸田首相が継続」と予想していました。内閣支持率が低迷し続ける今、同じ質問をした場合どの位の方が同様の予想をされるのか、これから実施する今年の近未来予想リサーチの結果に注目したいと思います。

 結果の出典元:首相官邸HP

 https://www.kantei.go.jp/jp/rekidainaikaku/index.html



[日経平均株価]
質問:今年の東証の大納会時点で日経平均株価は3万3000円を上回ると思いますか。
答え合わせ:上回らなかった...(遠く及ばず)。

2②日経平均.png

 2022年の大納会での日経平均株価の終値は2万6094円となりました。ロシアのウクライナ侵攻が2月下旬に始まり、原油価格の高騰などを背景に株価は大幅に下落、その後一時的に持ち直しましたが、結果的には一昨年末と比べると2,697円の値下がりとなりました。アンケートの予想結果も76%が「3万3000円未満」と回答しており、実際の株価の推移と多数派の予想結果が合致しました。

 結果の出典元:読売新聞オンライン

 https://www.yomiuri.co.jp/economy/20221230-OYT1T50115/



[外国為替市況(ドル/円相場)]
質問:今年最後の東京外国為替市場での為替相場は1米ドル=110円より円高だと思いますか。
答え合わせ:円安(1ドル110円以上だった)。

2③為替.png 2022年12月30日17:00時点のドル/円レートは132.13-15円でした。ドル/円レートは昨年10月に150円台となるなど大幅に円安に振れた後、やや円高寄りに推移していますが、2022年の年初の115.74円と比べると依然円は米ドルに対して安い水準にあります。アンケートの予想では、円安(110円以上)を予想する方が約7割と多数派でしたが、実際はその水準を大幅に上回る円安となりました。

 
 結果の出典元:日本銀行金融市場局

 https://www.boj.or.jp/statistics/market/forex/fxdaily/fxlist/fx221230.pdf


日本の技術・学術関連の予想

[スーパーコンピューター性能順位]
質問:11月に発表されるスーパーコンピュータ処理性能ランキングの「TOP500(www.top500.org)」で、1位になるのは日本製のコンピューターだと思いますか。
答え合わせ:日本製以外のコンピュータ

3①コンピュータ.png

 スーパーコンピュータ処理性能ランキングのトップ1は米国オークリッジ国立研究所 (ORNL) の" Frontier"が獲得しました。ちなみにこの「TOP500(www.top500.org)」は年に2回、6月と11月に発表されますが、2022年は2回とも" Frontier"がトップ1を獲得しています。そして2021年は2回とも日本の"富岳"がトップ1を獲得しました。富岳は新型コロナウイルス関連の様々なシミュレーションを行うなどして日本の社会に大きく貢献していますし、そもそも"TOP500"自体がスーパーコンピューターの性能の一部の評価に過ぎないという見方もありますが、2020年以降2年間で4回に渡り富岳がトップ1を更新していただけに一抹の寂しさを感じます。
 アンケートの予想も「日本のコンピュータが1位」が6割強と多数派であり、この分野における日本の技術力に対する信頼感が現れていると言えるのではないでしょうか。

 結果の出典元:The TOP500 project

 https://www.top500.org/lists/top500/2022/11/



[ノーベル賞受賞者]
質問:今年は何人の日本人がノーベル賞を受賞すると思いますか(賞の部門は問いません)。
答え合わせ:日本人の受賞者0人。


3②ノーベル賞.png 2000年以降日本人でノーベル賞を受賞された方は20名(受賞時点で日本以外の国籍保持者を含む)にも上り、受賞者がいなかった年の方が少ないくらいなのですが、残念ながら2022年の受賞者は0人でした。
 これまで生理学・医学賞や物理学賞、化学賞といった科学分野で日本人が多数ノーベル賞を受賞しており、それは国際社会の中で「科学技術立国としての日本」の存在感の大きなアピールになってきたのではないでしょうか。
 日本がこれまでの様に科学技術面で世界に貢献していけるのか、そのひとつの指標として今年もノーベル賞に注目してみてはいかがでしょうか。

 結果の出典元:NHK特設サイト ノーベル賞2022

 https://www3.nhk.or.jp/news/special/nobelprize/


スポーツ・エンタメ関連の予想と結果


[オリンピックでの獲得メダル数]
質問:2月に開催予定の冬季北京オリンピックでの日本人選手のメダル獲得数は、前回の平昌(韓国)大会での獲得数13個(金銀銅の合計)を上回ると思いますか。
答え合わせ:上回った!

4①北京オリンピック.png

 北京オリンピックで日本は冬のオリンピックで最多となる18個のメダルを獲得しました。予想では「(前回の平昌大会のメダル数を)上回らない」が5割強と多数派でしたので、この質問では昨年の日本代表の実力を信じた少数派の予想が当たったという事になります。
 なお2021年の近未来予想リサーチでも、その年の東京オリンピックのメダル数について予想をしましたが、獲得メダル数以前に「(コロナ禍により)東京オリンピックは中止または延期」との予想が過半数(54.4%)であり、2021年から2022年にかけての人々のコロナ禍への対処や意識の変化が窺える結果となっています。

 結果の出典元:NHK NEWS WEB

 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220220/k10013480161000.html



[プロ野球日本シリーズ]

質問:今年のプロ野球日本シリーズ優勝チームの所属リーグはどちらだと思いますか。
答え合わせ:パ・リーグ球団(オリックス・バッファローズ)が優勝!

4②プロ野球.png

 2022年の日本シリーズはパ・リーグ所属球団のオリックス・バファローズが、セ・リーグ所属の東京ヤクルトスワローズに勝利して、26年ぶり5度目の日本一となりました。2021年の日本シリーズもこの2球団の戦いとなりスワローズが優勝しましたが、2022年は第4戦でバファローズが初勝利を得た後、第7選まで四連勝してシリーズ優勝を勝ち取り、正にドラマチックな展開を見せて昨年優勝を逃した無念を晴らしました。
 アンケートの予想結果もパ・リーグ球団の優勝予想が6割を超えており、多数派の予想が現実の結果と一致しました。
 結果の出典元:日本野球機構HP

 https://npb.jp/nippons/2022/



[NHK紅白歌合戦]

質問:今年のNHK紅白歌合戦で勝つのはどちらだと思いますか。

答え合わせ:白組優勝!但し、最も多かった予想は「男女で紅白に分かれて競い合うのではない形式に変更される」。

4③紅白.png

 2022年大晦日に行われた第73回NHK紅白歌合戦は白組が優勝しました。しかしながら、今回のアンケートから新たな選択肢として設定された「男女で紅白に分かれて競い合うのではない形式に変更される」と回答された方が36.7%と最も多く、多様性が重んじられる時代における人々の意識の変化が窺える結果となりました。


 結果の出典元:日本放送協会HP

 https://www.nhk.or.jp/kouhaku/result/



■全予想的中者の発表!

 2022年の近未来予想リサーチでは10問全ての予想が的中した方は、16,545人の回答者の中で僅か17名の方でした。全問正解された方々は本アンケート実施時にお知らせした通り、ご用意しておりました10万ポイント分の謝礼を17名で5,883ポイントづつ山分けして進呈いたしました。
 全問正解された方々におかれましては、誠におめでとうございます。
 また、残念ながら全問正解とならなかった方も、近々実施予定の2023年版近未来予想リサーチに改めてチャレンジしていただければ弊社スタッフ一同幸甚です。


■2022年近未来予想リサーチを振り返って

 アンケート回答の多数派と現実の結果が一致した場合を「予想的中」と定義した場合、今回の近未来予想リサーチでは予想的中は10問中5問にとどまりました(ちなみに2021年も的中率5割でした)。予想的中した方が少ない質問の中で印象的なのは「国産ワクチン接種開始(的中率38.2%)」「スーパーコンピューター性能順位(〃36.1%)」「ノーベル賞受賞者(〃35.2%)」といった日本の科学技術の未来を予想する質問です。これらの質問の回答の多数派は日本の実力に信頼や期待を寄せて予想した結果、残念ながら予想をはずしてしまったという事になります。また2022年は国際社会では大規模な戦争が勃発し、日本では安倍元首相が銃撃で殺害されるなど、新年当初では想像だにしなかった出来事が起こりました。本当に世の中では予想だにしない事が起きるものだとつくづく実感する一年でもありました...。
 年が明け2023年(令和五年)となりましたが、今年こそ皆様にとりまして幸多き一年となりますよう心からお祈り致します。本年も日本リサーチセンターとサイバーパネルをよろしくお願いいたします!!


◎近未来予想リサーチ 調査概要

 調査方法:インターネット調査
 調査対象:サイバーパネル会員(全国の15才以上男女)
 回答者数:16,545名
 調査時期:2022年1月17日~2月2日(水)


■サイバーパネル会員へのご登録は

 日本リサーチセンターではサイバーパネル会員の方を対象とした2023年の近未来予想リサーチを近々実施の予定です。
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