NRCレポート
【NRC デイリー・トラッキング】
マスク着用率 2023年3月~2024年7月調査結果
公表日 2024年08月07日
-
日本リサーチセンター(本社:東京都墨田区、代表取締役社長:杉原 領治)は、1960年に設立されたマーケティングリサーチの会社で、民間企業や官公庁、大学等からの依頼を受け、各種の調査研究を行っています。
また、世界各国に調査拠点を置く「GIA」と「WIN」※の日本で唯一のメンバーとしてグローバルネットワークに参加し、海外調査も数多く実施しております。
-
- ※GIA(Gallup International Association)
-
WIN(Worldwide Independent Network of Market Research)
-
-
今回ご紹介するのは「NRC デイリー・トラッキング調査」で定期的に調査している質問から、マスク着用率など新型コロナウイルス感染症対策行動について、 2023年3月~2024年7月調査結果です。
- 「この2週間で、コロナウイルス(COVID-19)の感染を防ぐためにあなたが実施したこと」として、下記3つの行動の実施率の変化をみています。
- ・公共の場ではマスクを着用する
- ・自分の衛生管理を改善する (頻繁に手を洗う、手の除菌グッズを使用するなど)
- ・混雑した公共の場所を避ける
-
- なお、日本の新型コロナウイルス感染症対策は、2023年に以下の方針変更がなされました。
- ●2023年3月13日:新型コロナウイルス感染症対策としてのマスク着用は個人の判断に委ねる
- ●2023年5月8日:新型コロナウイルス感染症は5類感染症に移行
-
-
-
-
マスク着用率
- ・マスク着用率(「公共の場ではマスクを着用する」の割合)は、"マスク着用は個人の判断に委ねる"とされた直後の23年3月調査での70.7%から、23年5月の"5類感染症に移行"を経た23年6月時点でもまだ6割台と高かったものの、23年7月に5割台に下がりました。
- ・23年7月から24年5月までは、上下しつつも5割台を維持していましたが、24年6月に初めて49.9%と5割を切り、24年7月は46.8%でした。
- ・5類感染症に移行後も医療機関などでは引き続きマスク着用が求められており、調査では2週間以内のマスク着用の有無を聞いていることもあって、マスク着用率が23年7月~24年5月まで5割台を維持し、大きくは下がらなかったのではないかと考えられます。
-
-
衛生管理
-
・「自分の衛生管理を改善する(頻繁に手を洗う、手の除菌グッズを使用するなど)」割合は、23年3月時点では40.2%で、23年4月から24年6月までの15カ月間、3割台を維持し、24年7月に29.6%と初めて3割をわずかに切りました。
-
-
-
混雑を避ける
-
・「混雑した公共の場所を避ける」割合は、この3つの対策の中で最も低く、23年3月時点でも32.9%でした。23年5月から24年5月までの13カ月間、2割台を維持し、24年6月に19.0%、24年7月に20.2%と約2割で推移しています。
- ・日本における新型コロナウイルス感染症の個人レベルの対策は、2023年3月"マスク着用は個人判断"と5月"5類感染症に移行"後も、すぐに対策がされなくなったのではなく、一定の範囲内で維持されつつ、1年という長いスパンで少しずつ減少していると言えます。
- ・2024年7月~8月には、新型コロナ第11波が到来との注意喚起がなされていることから、まだしばらく個人レベルでの感染防止対策も維持されるのではないかと考えられます。
-
-
-
-
-
調査概要
- 調査目的:人々の行動と感情について、日々の推移をトラッキングする
- 調査方法:web調査
- 調査対象者:NRCサイバーパネル会員 全国20~69才男女
- 日本の人口構成比(エリア、男女、年代)に合わせてウエイト集計
- 調査機関:日本リサーチセンター(NRC)
- 質問内容:この2週間で、コロナウイルス(COVID-19)の感染を防ぐために、あなたが実施したことはありますか。
- あてはまるものをすべて選んでください。(いくつでも)
- ※英国の調査会社YouGov社が2020年~22年実施した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関するグローバル自主調査(YouGov COVID-19 Public Monitor)の質問を使用
-
-
調査期間:2023年3月から毎月調査を継続中
-
サンプル数:毎日約150人→1週間で約1,050人回収 (詳細は下表参照)
- ※調査は毎日実施して1週間分を合算して集計
-
株式会社 日本リサーチセンター
担当:営業企画本部 PJサポートチーム