NRCレポート

アンケートで未来は予想可能か⁉
 「2024 近未来予想リサーチ」結果発表
~全問正解は何名?
正解者プレゼント(10万ポイント)の行方は如何に!~  

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公表日 2025年01月14日

■「近未来予想リサーチ」とは

 昨年の1月中旬から2月初旬にかけて、当社で運営するアンケートモニターであるサイバーパネル会員の皆さまに、2024年内に結果が判明する10の出来事の結果を選択式のアンケートで予想していただきました(回答者総数は15,070人)。
 今回は予想アンケートが実際の出来事の結果をどの程度当てる事が出来たのかを「答え合わせ」で振り返るとともに、全問正解者プレゼント(10万ポイントを山分け進呈)の行方を発表いたします。


アンケートの予想と実際の結果の答え合わせ

国内外の政治関連の予想と結果


[日本の岸田首相の去就]
質問:年末時点(12/31)の日本の内閣総理大臣は現在の岸田文雄首相が続けていると思いますか。

答え合わせ:岸田首相は退任し、別人(石破茂氏)が首相に就任。

岸田首相の去就.png

 昨年の年始のアンケート実施時点でも「年末時点、岸田首相が継続」の予想は3割と少数派であり、7割の方が年末まで岸田内閣は持たないと予想していました。ちなみに2023年1月に実施したこの調査での同質問では既に「岸田首相が継続」の予想は43.6%と過半数割れしており、ある意味岸田内閣は強い逆風にも関わらず非常にしぶとい政権であったと言えるのかもしれません。しかしながら、一昨年の後半に発覚した自民党派閥の政治資金パーティをめぐる裏金問題などにより、国民からの政治不信を払拭できず、内閣支持率は低迷し続け、最終的には昨年9月に行われた自民党総裁選への不出馬を表明するに至りました。
 結果としては多数派の予想「岸田首相は退任し、別人が首相に就任」が正解となりました。


 結果の出典元:首相官邸HP
 https://www.kantei.go.jp/jp/rekidainaikaku/index.html



[ロシアのプーチン大統領の去就]
質問:年末時点(12/31)のロシアの大統領は現在のプーチン大統領が続けていると思いますか。

答え合わせ:プーチン大統領が継続。

プーチン大統領の去就.png

 プーチン大統領が年末時点で大統領を継続しているという予想は8割と非常に高い結果でした。2023年の同調査では同年の年末時点での大統領継続の予想は55%と辛うじて過半数であり、ウクライナとの戦争で多大な犠牲を払いながらも、日本に住む人達からは権力の座をより強固なものにしている印象が見受けられる、そんな予想結果の推移となっています。
 岸田前首相では継続予想が大きく減少した挙句、首相退任に追い込まれたのとは対照的なプーチン大統領の去就予想の結果となりました。


 結果の出典元:日本国外務省HP
 https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/russia/data.html



[アメリカ大統領選の勝者]
質問:今年の11月にアメリカの大統領選挙が行われますが、次のアメリカ大統領は誰になると思いますか。

答え合わせ:ドナルド・トランプ氏が大統領選の勝者。

アメリカ大統領選.png

 昨年の年始時点では、アメリカ大統領選挙の勝者はトランプ氏であるとの予想が4割強と、バイデン大統領勝利の予想(3割)を一歩リードしていました。その後の選挙運動期間中には様々な事件や出来事が起こりましたが、アメリカ人のみならず世界中の人々にとって今でも記憶に鮮明なのは7月13日に起きたトランプ暗殺未遂事件ではないでしょうか。本当に間一髪のタイミングで暗殺の難を逃れた事も奇跡的ですが、その後即座に立ち上がり集会に参加していた群衆に向けて拳を振り上げて戦い続ける事を鼓舞した姿は、その光景を切り取った報道写真の神がかり的な構図とも相まって、トランプ氏のその後の選挙戦での優位性を決定づけました。
 この事件のほぼ一週間後にはバイデン氏は大統領選からの撤退を表明し、翌8月6日にはカマラ・ハリス氏が民主党の大統領候補に指名されました。指名直後から世論調査においてはハリス氏がトランプ氏を追い上げて、選挙の直前までは支持率が逆転しましたが、11月の大統領選ではトランプ氏が大差で勝利(獲得選挙人ベース)しました。
 多数派の予想通り、1月20日にはトランプ氏がアメリカ合衆国大統領に就任しますが、現状世界において最も大きな影響力を持つリーダーの動静に注目せざるを得ない状況が続きそうです。


 結果の出典元:NHK NEWS WEB(アメリカ大統領選挙特集サイト)
 https://www3.nhk.or.jp/news/special/international_news_navi/us-election/



経済関連の予想と結果


[日経平均株価]
質問:今年中に日経平均株価はバブル期の1989年12月29日につけた最高値38,915円を上回ると思いますか。

答え合わせ:上回った!

日経平均.png

 2024年東京株式市場は様々な記録が作られた一年となりました。
 年始の日経平均株価は3万3千円台から取り引き開始となり、元旦に起きた能登半島地震の影響が一時懸念されたものの、1月中旬以降は円安を背景に株価は上昇し続け、2月22日には34年2カ月ぶりにバブル絶頂期の1989年12月につけた最高値の3万8957円を上回る3万9千円台の値を付けました。更に4月には4万円台を突破して、7月には4万2千円台と最高値を更新しました。
 一方、8月5日には急な円高の影響からか1日で4451円下落し、1987年のブラックマンデーを上回る下げ幅となりましたが、翌日には過去最大の上昇(3217円高)となるなど、夏場には値動きに関する記録を残しました。そして、昨年最後の取引となった30日の日経平均株価の終値は3万9894円54銭と年末の終値としてはバブル期の1989年を上回る最高値となりました。
 アンケートの予想結果では「(バブル期の最高値を)上回る」は5割弱であり、ほぼ半分ずつに予想が分かれていましたが、結果としては2月の早い段階での最高値更新となりました。
 相場の格言では「辰巳天井」と言われており、昨年(辰年)と今年(巳年)は高値をつけやすい時期とされていますが、はたして昨年に続いて格言通りの相場となるのでしょうか。今年の株価の値動きが注目されます。


 結果の出典元:NHK NEWS WEB
 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240222/k10014367121000.html



[外国為替市況(ドル/円相場)]
質問:今年最後の東京外国為替市場での為替相場は1米ドル=130円より円高だと思いますか。

答え合わせ:円安(1ドル130円以上だった)

為替レート.png

 東京外国為替市場での2024年12月30日17:00時点のドル/円レートは157円台でした。一昨年の年末最後の取引日のレートは141円台であり、年末時点での比較においてはここ1年間で更なる円安が進んだ事になります。
 1年間の推移としては、年初から7月初旬までは円安・ドル高の流れとなり、その後は夏場から9月中旬にかけて日米の金融政策の変更をきっかけに急速に円高傾向が強まり、これが前述の日経平均株価の急落に影響を及ぼしました。年末にかけて再びドル円相場は160円目前まで下落しました。
 アンケートの予想では、130円を基準とした円安と円高とで、円安予想が7割と大多数を占めましたが、実際の年末時点での為替レートも多数派の予想通りの円安となりました。


 結果の出典元:日本銀行金融市場局
 https://www.boj.or.jp/statistics/market/forex/fxdaily/fxlist/fx241230.pdf



エンタメ・スポーツ・イベント関連の予想と結果


[大谷翔平選手の活躍]
質問:大谷翔平選手は、移籍したロサンゼルス・ドジャースが属するナショナルリーグでも年間ホームラン王を獲得すると思いますか。

答え合わせ:ホームラン王を獲得した!!!

大谷翔平ホームラン王.png

 2024年ナショナルリーグ・ドジャースへ移籍した大谷翔平選手はまたしても前人未到の記録を打ち立てました。この近未来予想リサーチの質問として設定したナ・リーグホームラン王(54本塁打)はもとより、打点王(130打点)も獲得した上、打率(3割1分)や盗塁(59個)においてもリーグ2位となるなど、一昨年右ひじの手術を受けた影響でバッター(指名打者)に専念したという経緯としては、文句のつけようがない記録を打ち立てました。
 更にナ・リーグで優勝をしたドジャースは、ワールドシリーズでも対戦相手のNYヤンキースを破りシリーズ優勝しましたが、この勝利にも大谷選手は大きな貢献をしました。またこの後のシーズンオフにはナ・リーグのMVPを受賞して、一昨年のア・リーグでのMVPとリーグをまたいで2年連続の受賞となるなど、2024年大谷翔平は映画やマンガのストーリーとしても有り得ないような超人的な活躍ぶりをみせてくれました。
 昨年の年初時点で、ほぼ3人に2人が「(ホームラン王を)獲得する」と予想をしていましたが、大谷翔平はその期待にありあまる結果を出したと断言できるでしょう。


 結果の出典元:NHK NEWS WEB
 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241001/k10014597281000.html



[パリオリンピックでの獲得メダル数]
質問:パリオリンピックでの日本選手のメダル獲得数は、前回東京大会での獲得数58個(金銀銅の合計)を上回ると思いますか。

答え合わせ:海外開催の五輪としては獲得メダル数は最多であったが、前回東京大会は上回らなかった

パリ五輪メダル数.png

 昨年7月下旬から8月に中旬にかけて開催されたパリオリンピックでは、陸上女子やり投げの北口榛花選手がフィールド種目では日本の女子選手で初めて金メダルを獲得した事が特に印象深く記憶に残っていますが、日本選手が獲得した金メダルは20個と海外開催の五輪としては過去アテネ大会で獲得した16個を大幅に上回る結果となりました。また、銀メダル12個、銅メダル13個を合わせた総獲得メダル数45個という記録も海外開催の五輪としては最多となります。
 ただし、2021年の東京開催の総メダル獲得数である58個という飛び抜けた記録にはかなり及ばずというところで、やはり超一流のアスリート達であっても、「地の利」というものは優位に働く事が窺われる結果となっています。
 予想は「(東京開催を)上回らない」が8割弱を占めており、結果としても多数派の予想が的中しました。


 結果の出典元:IOCオフィシャルメディア オリンピックチャンネルの公式アカウント
 https://olympics.com/ja/paris-2024/medals



[大阪万博の開催]
質問:2025年4月13日に開催予定の大阪万博は、今年中に延期や中止が発表されると思いますか。

答え合わせ:(昨年中に)延期や中止の発表は無かった

大阪万博.png

 昨年、年初頃から大阪・関西万博の海外各国のパビリオン建設工事の遅れがニュースで報じられ、開幕までに完成が間に合わない会場もあるのではないかと関係者の間でも強く懸念されていました。実際に参加国が自前で建てる「タイプA」パビリオン(国はマルタ)の最後の着工は暮れも押し迫った12月9日という状態で、未だに開幕に全ての工事が間に合うかは見通せない状況のようです(大会幹部の昨年12月初旬時点の認識)。
 ただし昨年の予想リサーチの質問とした「(2024年中の)延期や中止の発表の有無」という点で言えば、昨年中はそうした発表はされず、予想の正解としては7割弱の方が回答した「今年(2024年)中に延期や延期や中止の発表は無い」が正解となりました。
 開幕は4月13日と残すところ後僅かになりましたが、前売り券の販売は昨年12月中旬発表では目標の1400万枚に対して半分を僅かに上回る程度に留まるなど、パビリオン建設以外にも博覧会開催費用の回収未達(赤字)への懸念もあり、万博という国際イベント自体の運営の難しさが目立つ開催前の状況となっています。


 結果の出典元:EXPO2025大阪・関西万博公式サイト
 https://www.expo2025.or.jp/



[日本人のノーベル賞受賞]
質問:今年は何人の日本人がノーベル賞を受賞すると思いますか(賞の部門は問いません)。

答え合わせ:日本人個人ではなく団体(日本原水爆被害者団体協議会)が平和賞を受賞

※今回は予想の選択肢1と2を正解と見なします。

ノーベル賞.png

 2024年ノーベル委員会は日本原水爆被害者団体協議会(以下、日本被団協と記載)にノーベル平和賞を授与しました。日本被団協は広島・長崎への原爆投下から11年後の1956年に結成され、それ以後70年近くにわたって被爆者の立場から核兵器廃絶を世界に訴える活動を続けてきました。日本のノーベル平和賞受賞は1974年の佐藤栄作元総理大臣以来50年ぶりとなりましたが、佐藤元総理の受賞理由が日本が非核三原則を表明しNPT(核兵器不拡散条約)に署名をした功績からである事と鑑みると、世界で唯一の被爆国である日本に国際社会が寄せる役割期待を強く感じられる2度目の平和賞受賞となりました。
 前回の予想リサーチの回答結果は、日本人のノーベル賞受賞者「2人以上」と「1人」の選択肢を合わせると過半数を超えており、日本のノーベル賞受賞への期待は低くはないことが窺える結果となっていました。
 ノーベル賞は基本的に個人にのみ与えられる賞ですが、唯一平和賞のみ団体での受賞が認められていることから、この予想リサーチの質問の正解としては選択肢1「2人以上」と同2の「1人」の両方を正解とすることにいたします。


 結果の出典元:NHK NEWS WEB(ノーベル賞2024特集ページ)
 https://www3.nhk.or.jp/news/special/nobelprize/2024/peace/



[紅白歌合戦の勝ち組]
質問:今年のNHK紅白歌合戦で勝つのはどちらだと思いますか。

答え合わせ:白組の勝利

紅白歌合戦.png

 2024年の最後を締めくくる国民的芸能イベントNHK紅白歌合戦の最終審査結果は、ゲスト審査員(8人)は引き分けでしたが、会場審査員(NHKホールの観客)と視聴者からはいずれも白組の得点が高く、その結果白組が勝利しました。
 予想結果は紅組勝利が4割弱と白組の3割強を僅かに上回っていましたが、結果としては白組が2年ぶりの勝利となりました。
 なお、「男女で分かれて競い合わない形式」で行われるとの予想回答は2022年は36.7%、2023年は28.1%で推移しており、一定の割合の数字はあるものの、従来の紅白(=男女)で競い合うという番組の基本フォーマットに対する安定的な指示が窺えるここ数年の動きとなっています。


 結果の出典元:NHK 紅白歌合戦公式サイト
 https://www.nhk.or.jp/kouhaku/result75/



■全予想的中者の発表!

 2024年の近未来予想リサーチでは10問全ての予想が的中した方は、15,070人の回答者の中の78名の方でした。全問正解された方々は本アンケート実施時にお知らせした通り、ご用意しておりました10万ポイント分の謝礼を78名で1,283ポイントづつ山分けして進呈いたしました。
 全問正解された78名の方々におかれましては、誠におめでとうございます。
 また、残念ながら全問正解とならなかった方も、近々実施予定の2025年版近未来予想リサーチに改めてチャレンジしていただければ弊社スタッフ一同幸甚です。


■2024年近未来予想リサーチを振り返って

 アンケート回答の多数派と現実の結果が一致した場合を「予想的中」と定義した場合、今回の近未来予想リサーチでは予想的中は10問中8問とかなり高い的中率となりました。ちなみに過去の成績は、2021年と2022年の的中は5問、2023年は4問であり、2024年はこれまでの本アンケート実施年の中では比較的番狂わせの少ない予想のし易い世情だったということかもしれません。
 年が明け2025年(令和七年)となりましたが、これからの一年が皆様にとって幸多き一年となりますよう弊社スタッフ一同心からお祈り申し上げます。
 本年も日本リサーチセンターとサイバーパネルをよろしくお願いいたします!!


◎近未来予想リサーチ 調査概要

 調査方法:インターネット調査
 調査対象:サイバーパネル会員(全国の15才以上男女)
 回答者数:15,070名
 調査時期:2024年1月16日(火)~2月5日(月)


■サイバーパネル会員へのご登録は

 日本リサーチセンターではサイバーパネル会員の方を対象とした2025年の近未来予想リサーチを近々実施の予定です。
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